[ 天の鳥船庵だより ブログアーカイブ・2007年6月〜2015年1月 ]

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2013年02月21日

夢のメッセージが正確に分からなかったらどうする?

質問:夢を間違って解釈してしまったらと、心配です。
自分なりの解釈をしても、
夢を正しく理解できていないかもしれないのに、
行動には移せません。


この種の質問は繰り返し訊かれます。

あまりに多いので、
こちらの答え方が、
お仕着せなのか、
伝わりにくいのか、
理解できない話し方をしているのか、
何なんだろうかと頭抱えます。

「わたしの答え方に問題がある」と考える、
そこのところがわたしの問題かもしれない。
と、そんな風に視点を変えたら、
その答えを今までとは別の切り口で、
語れそうな気がしてきました。

夢を正しく解釈する自信がないと考える人は、
一般的に言って学生時代優秀だった人です。
勉強が好きなのでしょう。
だから学ぶことに自信があります。
問題はそこなのです。
自分は優秀だと思っているので、
夢を勉強すれば解釈はできると疑いません。

ところが夢を学んで行くと、
今までの勉強とは違うという感覚に襲われ、
もしかして?
自分は理解できていないかもしれないと不安になります。
勝手の違う分野に入り込んで、
何もつかまずに出なくてはいけないかもしれない。
そんな疑いが浮かぶのでしょう。

更に、では次に続く夢はどういっているだろう、
違うことを言っているかもしれない。
昨日は仕事で、今日は健康上のアドバイスかもしれない。

夢からの情報をたくさん集めることに熱を入れます。
こうなるとデータ集めになり、
実践は二の次になります。

人生は相変わらず手中に収められない。

恐らく人生はじまって以来の挫折感を、
味わっているかもしれません。

人生では挫折感を味わっても、
学ぶことに挫折感がないのが、
現代社会に適合できている、
こうした質問をする人たちです。

夢の勉強は、
数学的な手法が効きません。
1プラス1が2という数式が働きません。
むしろ化学作用のような、
錬金術的限界を突き破る、
計算のできない幻影の向こう側に、
夢の勉強の鍵はあるかもしれません。

そのこころは、現実への適応です。
間違っていようと、
間違っていなかろうと、
夢が語る主題を理解し、
それに挑みさえすれば良いのです。

おそらく、この質問をする人は、
正解で行動に移して、
さっさと楽な人生をものしたいと望んでいるのでしょう。
あるいは正解を行動する、
正しい人、間違いを犯さない人になりたいのだと思います。

夢は情動をとても大切にします。
夢を指針にして、
行動に移せた自分に感銘を覚えましょう。

その腹の底から突き上げてくる感動を味わうことこそが、
この幻が作った世界で生きる主題になります。
夢で行動を起こす価値になります。

感動を覚えるとき、
いまここに立てると同時に、
自分が目指す方向が見え、
迷いが消えます。

夢を生かすとは、「正解」が鍵ではなく、
「情動」が鍵だという話をしています。


例えば、
バレンタインデーを先週迎えたところなので、
告白をテーマにしてみましょう。

夢のサポートもあって(と考えたとして)、
その日好きな人に好きと言えたとします。
それだけで感動です。
この自分の勇気に酔って下さい。
一瞬ではなく、しばらくの間。

けれど、相手の反応が気になる。
仕方のないことですが、
それはまたそれ。

ここが錬金術。
人の心は魂の望むところを生き始めると、
錬金術的反応が起きる時空間を必要とします。
待つことが大切。
互いの間で熟成の時間が必要です。

結果や仕上げに注文を付けないことです。
結果は天に任せる。
神のみ技に委ねる。
自我を捨てること。
自分勝手な思いを捨てること。
相手を操作しないこと。

錬金術的反応が起きて結果が出たら、
その結果を受けた自分の反応は予想を超えている方が普通です。

意に反して、うれしくないかもしれないし。
うれしいはうれしいけれど、
期待したほど自分がうれしくないかもしれません。

人間の反応ほど予想通りに行かないものはない。

この予想を超えた感情の中に、
魂が望む真実や自分への嘘が姿を現し、
目指す方向が見えてきます。

願いを持ち、それを実現する行動を起こし、
その結果を神に委ねる。
願い通りの結果が現れなかったとき、
願いの再吟味が必要です。

そして忘れていけないことがあります。
どんな些細なことも、
行動に移せたとき、
その勇気に対して、はっきりした神からのプレゼントがあります。

それを確かめて下さい。
見つけて下さい。
最善のことが起きていることを理解します。

では、願い通りに相手が返事をくれた場合を想像してみましょう。
身の引き締まるような思いに駆られるでしょう。
相手の好意を受けて、
これからは丁寧に心を込めて生きようと考える、
そんな自分にはっとするでしょう。
相手と思いを交わせたことより、
これが一番の神からのプレゼントかもしれません。

色よい返事をもらえなかった人も、
次の人を思い描いて、
今まで以上に誠実に生きようとするでしょう。
どちらも同じ神からのプレゼントです。
これが夢を行動に移す価値です。

舌足らずですが、
夢を考えるときは、
正解ではなく感動をというお話でした。


posted by 天の鳥船庵 at 11:06 | 夢のメッセージの取り方