[ 天の鳥船庵だより ブログアーカイブ・2007年6月〜2015年1月 ]

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2007年12月29日

「夢のメッセージ」の反響

 嬉しいことに、「夢のメッセージ」出版のあといろいろな方から感想を戴いています。それぞれ戴く内容にその人がうかがえて、その人とわたしの距離や、なによりその方の生き方考え方が鮮明に見えることを知りました。ひとつひとつの動作やその人の発するものが,その人丸ごとを見せてくれます。何を言っても、何を言わなくても、伝わる思いってありますね。これってわたしの人生の大イベントだから、余計まわりの方々の思いが鮮やかに受け取れるのでしょうか。
 そのなかで20年来の友人からいただいたメールをご紹介しましょう。この方といままでにお会いしたのは,三回位ですが,どういう訳か深いところで繋がっています。この40代の男性は、世間的に言えば、良き父よき夫の典型みたいな方です。
本が届きました。
ありがとうございました。
私も夢日記をつけるようにしようと思います。
わたしがずっと、大学を卒業して以来見つづける夢に、
大学の試験を受けている夢があります。
単位が足らずに、卒業できない。
試験もできないし、出席日数も足りない。
大学にもずっと行っていなくて、
試験の日程すらわからないという状況で、
実に絶望的な夢です。
そんな夢を、もう20年近く見つづけているのですが、
最近は、夢の中で、自分は大学は卒業して、
役所で働いているのだと思い出す傾向にあります。
さっそく、送っていただいた本で調べると、
人生に緊張しすぎる癖を直しましょうとありました。
確かに、私はいつも緊張する傾向にあります。
これからもこの本を役立てて生きたいと思います。
 今回、彼からこういう夢を見ていると知らされて,ああそうかもしれないと納得したものです。これまでのやり取りでまじめが過ぎるということがありましたから。
 本を読んで,緊張している自分に気付いてくれただけでも本にしてよかったと思いました。これからは身体から力を抜くこと。逆に緊張しているとき緊張を感じてあげると、力の抜き具合が分かってくれるだろうと思っています。
 彼は心臓の不調を抱えていたようです。彼がここで自分の緊張に気付くと,心臓との付き合いかたも本調子になるだろうと期待もしています。
 そういう訳で、彼のこの反応がとても嬉しかったのです。彼の中のわたしはしっかりしたソンザイなんですね。彼から、これからもそうあって下さい、応援しますよと言われたような感じがしています。

 ここまで書いて,彼にこれを公にしてもよいかと連絡を取りました。その返事が以下です。こっちの方が中味が濃いです。無断で皆さんにご披露といきましょう。

今さっき、職場の忘年会から帰ったところです。
9時近くまで、居酒屋で生ビールやお酒を飲んで、
(ややセーブしていましたが、)
楽しく1年を終えることができました。
11月の段階ではここまで体調が回復するとは思いませんでした。
ようやくここまで回復できたという喜びでいっぱいです。
神様や支えてくれた家族や友人に感謝です。

それから、この夢のもうひとつのポイントに「卒業」があることに気がつきました。
「試験の成績が悪くて、卒業がうまくできない。卒業したかどうかがハッキリしない。」これは、「夢のメッセージの」P180「卒業」〜「慣れ親しんだ課題に留まりたいという気持ちの現われです」というところが、当たっているような気がします。
自分の弱点を理由にやらねばならないことから逃げようとする傾向、そして、自信のなさを指摘しているように思えます。
いつまでも、慣れ親しんだところに留まろうとしたり、無常(変化)を受け入れられない今の自分をよく表しているような気がします。
なかなかこの本はインスピレーションを湧かせてくれます。
本当に素晴らしい本ではないでしょうか。
話は全く違いますが、
最近、ようやく、「人生は夢のようだ」という聖者の言葉の意味が理解できそうな感じです。
恐怖もまた、夢のように自分の頭の中にあって、自分で作り出したもの、ただの妄想であることに気づけば、その恐怖そのものを乗り越える方法もまた自分の中にあるということ・・上手く言葉にできませんが、そういう気づきがありました。

 
 という訳で,今年も良い年でした。
 来年もさらに良い年にしましょう。

posted by 天の鳥船庵 at 07:44 | あれこれ

2007年12月21日

アンネ・フランクと夢

 「アンネの日記」をご存知ですか。この頃では知らない人も多いと思うのですが,第二次世界大戦中、ドイツの反ユダヤ主義政策によって抹殺された、ユダヤ人の少女が書いた日記です。
 この本には、夢の話が随所に出てきます。というより、大切なところで夢が登場します。完全版がでたとき読み返して、それにショックを受け,是非キチンと考えたいと思っていました。それが10何年もアンネに戻れず,やっとここで「今だ!」と二ヶ月ばかりアンネ漬けになりました。
 あらためて、アンネの強靭な霊性と精神性に脱帽です。
 たった14才の女の子がなんと、「どうしてそうなったのかはわからないんですけど、わたし(毎度おなじみのドジ!)はある夢を見たときから、自分が変わったことに気づいていました」と書いています。この「変わった」という意味は,それまでより確実に強くなったということなんです。アンネは自分を分析し、反省し、その上で自分の判断を信頼できると決めているんです。「(毎度おなじみのドジ!)」というところは、彼女らしい気張った言い方で、利口な人が利口な自分をひけらかしたところです。そんなかわいく幼いところもありますが,これ以後アンネは信じられない早さで,自分を(或る種の)完成に導いていきます。そんな彼女を道案内をしたのが、夢でした。その間、一年余り。
 アンネは物質面でもそうでしたが、精神的に非常に恵まれた環境で育ちました。そのベースがあったからこそ、夢にこれだけの感応力を発揮できたのだと思うのです。
 「アンネの日記」に載っている夢はたった二つのテーマだけです。数は幾つかありますが,テーマは、親友によって引き起こされる同胞への思いと、ペーテル=ペーターが表すアニムスのイメージ。内容に付いてはここでは触れませんが,ひとつこれにまつわるわたしの夢に付いてお話ししましょう。
 いつのことか思いだせませんが,2、30年前,「ふーふぇん」という声を夢の中で聞きました。聞いたというより自分で言ったのかもしれません。ときどき訳の分からない言葉を夢で知るので,このときは中国語だろうと当たりをつけました。中国語は知らないので,中国語辞典を買ってきて,丹念にそれらしい言葉を探しました。行き着いたのは「福分」だったでしょうか。
( ここで、本を入れた段ボールをあれかこれかと探しているうちに時間が経ってしまいました。間違っていたら,またの機会に訂正するとして。中国語辞典がみつかりませんが先を急ぎます。)
 この「福を分ける」という言葉に,そのときずいぶん助けられました。
 そこで、今回この「ふーふぇん」がもしかしたら、[ファン・フーフェン」の事も入っていたんだと納得したという話を,したかったんです。このフーフェンさん。とてもすごい人です。八百屋さんなんですが,出過ぎずさらっと親切をする人なんです。ものすごく深い親切を。お知りになりたい方は日記をどうぞ。
 わたしはこういう人をふたり存じ上げています。おひとりは、家賃が払えず山の中に住む事になったときにお世話くださった先生の奥様。それから医療事故で亡くなった恩人もそうでした。裏からそっと気遣って下さるその親切に,しまったと思った事でした。こんな人になりたい。そんな福を分けていただけるソンザイでありたい。


posted by 天の鳥船庵 at 14:44 | 夢で心と身体の健康状態を知る